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法事の意味

2023年10月08日 13時27分 仏教 日誌 読む

法事の意味の画像

先日、お母さまの33回忌の法事を本堂で勤めました。

読経の前に、お参りなされた80代のご夫婦に以下の事を訊きました。

「お母さまの法名をそらで(何も見ずに)言えますか?」

答えはNO。おそらく多くの方が、ご家族の法名についてこのような認識を持たれているのではないかと思います。

そこで、以下の事をお伝えしました。
①法名は経典や教えに関する書物から引用して作られていること
②一字ごとに、意味があること
③その意味とは、「この世界で生きる私たちが、苦悩(生きづらさ)から解放される答えなりヒントなりが込められている」もの

要するに、重要なのは③です。2500年前に説かれたもの(答え)とは、今も昔も生きづらい私たちの様々な価値観に対しての、「こう捉えたら少し(もっと)ラクになるよ」という投げかけです。
換言すれば、「今の貴方の、そういう価値観だから、しんどいのです」ということです。

今日のご夫婦、特にご主人は
「法名には何かしら意味があるのだろうが、今日それを初めて聞いた」
とおっしゃっていました。

住職としてせねばならぬことがまだまだありそうです。