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剣道の先生の庭で焚き火をしました。
キムチ・チャンジャ・プルコギ…。
韓国づくし。
なぜ人は火に憧れるのだろう、と思いながら、束の間の会話を楽しみました。
否、会話のために火と戯れる、ということでしょうか。
おしゃべりと沈黙の隙間を程よくつないでくれます。
そういえば最近、通夜の席は普段着でお参りくださるようにご案内します。もちろん、礼服がいけないということではありません。あくまで通夜は式典儀礼ではないということをお伝えしています。
この地域では、少し前まで通夜を「夜伽(よとぎ)」と言い習わしていたようです。
意味は「枕を囲んで夜通し語り合うこと」です。
故人を懐かしみ、同席の人は「そういうことがあったね」と思い出を想起したり、「あぁ、そうだったんだ」と新たな気づきを得たりする「意味のある時間」を過ごします。
今夜は、火を付けながら「あなたに来てもらうことで焚き火をする口実ができる」と乾杯し、「あなたと一杯するのが一番楽しい」と消えゆく炭を惜しみました。
楽しいひと時でした。