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(↑お通夜の午前3:30、中秋の名月でした)
前住職の葬儀の晩、前総代長のお通夜でした。
今から13年前、すべてを受け入れるような笑顔で、私たち夫婦を迎えてくださった前総代長さん。
晩年は体調がすぐれず、入院を余儀なくされ、さらにはコロナで会えない日が続いていました。私よりもご家族のご心痛を察するに余りあります。
総代在任中には「庫裡建設」「住職継職法要」など、大きな行事に携わっていただきました。当然、ご寄付を伴う事業ですので、私の知らないところで数々の批判・非難の矢面に立っておられたのだと想像します。
それでも私たちには一切漏らさず、そのお役目を全うしてくださいました。
前住に引き続いて、本当に心細いです。
「あれ、ご院さんなんでここにおるんか、まあええ、一杯やりましょうや」と声が聞こえてきそうです。向こうが急ににぎやかになっているのだろう、と思えることが、今の私にとっての慰めです。
さて、ここのご家族は、これから「おやじ」「おじいちゃん」の知らない一面や気づきに、出あっていかれるでしょう。このように、わたしたちは「どうやって死んでいったか」ということよりも「どのように人生を歩み、あるいは全うしたか」に思いを馳せることが出来るなら、もうすでに「癒し」の世界に包まれていると言えそうな気がします。
葬儀の送迎時、お孫さんがハンドルを握ってくれました。
これも、とてもありがたいご縁でした。